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動的なページを作るリスク
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私が仕事でホームページを依頼される時によくある事なのですが、「動的なページを作りたい」とご希望されるお客様が大変多く、しかしそれには、どのようなリスクを伴うかご存知でないケースがよくあります。
一般的にアニメーションなど動くものは、GIFアニメーションと呼ばれる画像を使います。これはパラパラマンガと同じ要領で、何枚もの写真を短時間に連続表示することで動いているように見せる技術です。つまり考えてみればわかるように、1枚の写真ですむところに、何枚もの写真を配置するわけですから、当然そのデータは重くなり、見ている人の画面に表示されるまでの時間がたくさん必要になります。ただでさえ画像(写真)は文字に比べて遙かに多いDATA量を持っています。それが何枚分もの量になると思えば、アニメーションを多用することがどういう事なのかは解ると思います。
ユーザーは、わざわざ電話代を自分で払って見に来てくれているのです。そのアニメーションは、本当にアニメーションでなければならないのでしょうか? アニメーションにする効果が本当にあるのでしょうか? その辺りをもう一度考えてみてはどうでしょう。
仮にアニメーションにするとしても、その画像のサイズ、コマ数で重さは異なります。よく「ウチの会社名のロゴが向こうのほうからビューンと飛んできて、くるっと回ってからこっちの方へ消えていく…みたいなオープニングがいい」といったことを言われます。小さな画像がポイント的に動いている程度ならともかく、画面に対して大きな動きをするGIFアニメはその1コマ1コマが大きなサイズになります。それだけ画面表示されるまでの時間が必要になるわけです。いくら最近はインターネット環境のインフラが整い、高速通信が可能になってきたとは言え、とてもではありませんが、ユーザーにとっては迷惑な話です。迷惑なページを誰が見たいと思うでしょう。 そういったことを軽いDATAで実現する技術もあります。たとえばMacromedia Flashです。しかしFlashで制作したムービーを見てもらうにはプラグインというものを、見る人のブラウザにインストールしてもらわなければなりません。プラグインはMacromediaのホームページから無料でダウンロードできますが、わざわざダウンロードしてインストールして、もう一度アクセスしてもらうほどの価値が、その飛んでくるロゴにあるのでしょうか? 動的なホームページを作りたいという気持ちはよくわかります。Flashを否定する気もさらさらありません。むしろ、個人のページならどんどん新しい技術をみんなで使うべきだと思います。そうすることで技術は進歩するのですから。しかし、作ろうとするホームページが公共性のあるものだったり、広く一般に見てもらいたいページであるなら、それを実現するためにユーザーに強いるデメリットをよく理解してから、使用するようにたほうが良いと思います。 |
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